土地家屋調査士とは?

土地家屋調査士は表示登記のスペシャリストです_制度・業務

Subject1 土地家屋調査士って?
Subject2 土地家屋調査士の制度について
Subject3 土地家屋調査士or測量士
Subject4 どんな仕事をしているの?
Subject5 境界標をしっていますか?

1.土地家屋調査士って?

あなたの大切な財産である不動産(土地・建物)は、国の機関である法務局(登記所)に登記される事によって、不動産の売買による所有権の移転や担保権の設定など、取引に重要な事項を登記簿に記載しており、その情報を広く一般に公開する事で、取引の安全性や権利が保全されています。
しかし、多くの人は、一生のうちに不動産の登記名義人として登記申請をする事は、何度もありません。そこで我々のような専門的な知識を有する国家資格者が、皆さんの代理人となって不動産に関する登記申請を行なっています。

 

 2.土地家屋調査士の制度について

土地家屋調査士制度は「土地台帳」および「家屋台帳」の調査員制度の流れを継承して「表示に関する登記」へと時代の要請に従って役割が変化して現在の発達を遂げ、国民生活に不可欠な制度として定着しています。土地家屋調査士の意義は、不動産の状況を調査・測量して位置を明確にし、正確な地積(土地の面積)を確定した上で登記簿に反映するところにあります。
昭和24年のシャウプ勧告により税制の抜本改革があり、これによって国税であった固定資産税が市町村税に変わりました。そこで今まで税務署で管理してきた、「土地台帳」と「家屋台帳」を一元化する事により、課税のための台帳から現況を正しく表示するための台帳として取扱う事を目的に、税務署の管轄から法務局(登記所)の所管へと移されました。
これを機に台帳業務の適正を図る事、登記手続の円滑化、ならびに不動産による国民の権利を明確にする目的でこれらの業務を専門的に行うために昭和25年7月31日に「土地家屋調査士法」が制定されました。
私たち土地家屋調査士は、すでに60有余年の歴史を持つ国家資格者です。

 

3.土地家屋調査士 or 測量士

土地家屋調査士は調査のために測量を行ないます。よく我々の事を「測量士さん」と言われる方がみえます。
この土地家屋調査士と測量士との違いを端的に言いますと、土地の形状、特定の位置の高さ、河川や池などの深さ、道路の形状、土地の現況面積など、現地を正確に写し取る(測量する)仕事をされるのが、「測量士」という資格者の方々です。
しかし、土地家屋調査士は単なる土地の測量者ではありません。土地家屋調査士は不動産登記法、その他関係法令、時には民法に関する事項(物権、債権、相続等)や戸籍法、民事訴訟法など広範な法的知識を用いて土地の正しい「筆界」の探索、登記簿への反映、法務局の行う「筆界特定制度」への貢献(多数の筆界調査委員・測量実施員の輩出)、最近では裁判外紛争解決手続き(ADR)等の業務を行っています。
このように土地に関しての調査・測量をするという点では多くの共通点を持つ土地家屋調査士と測量士なのですが調査・測量の手法とその結果をどのように処理するかは全く異なります。

 

4.どんな仕事をしているの?

私たち土地家屋調査士の業務については、土地家屋調査士法に次のように定めがあります。

(目的)
第1条
この法律は、土地家屋調査士の制度を定め、その業務の適正を図る事により、不動産の表示に関する登記手続の円滑な実施に資し、もつて不動産に係る国民の権利の明確化に寄与する事を目的とする。
(職責)
第2条
土地家屋調査士(以下「調査士」という。)は、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。
(業務)
第3条
調査士は、他人の依頼を受けて、次に掲げる事務を行うことを業とする。
1. 不動産の表示に関する登記について必要な土地又は家屋に関する調査又は測量
2. 不動産の表示に関する登記の申請手続又はこれに関する審査請求の手続についての代理
3. 不動産の表示に関する登記の申請手続又はこれに関する審査請求の手続について法務局又は地方法務局に提出し、又は提供する書類又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。第5号において同じ。)の作成
4. 筆界特定の手続(不動産登記法(平成16年法律第123号)第6章第2節の規定による筆界特定の手続又は筆界特定の申請の却下に関する審査請求の手続をいう。次号において同じ。)についての代理
5. 筆界特定の手続について法務局又は地方法務局に提出し、又は提供する書類又は電磁的記録の作成
6. 前各号に掲げる事務についての相談
7. >土地の筆界(不動産登記法第123条第1号に規定する筆界をいう。第25条第2項において同じ。)が現地において明らかでないことを原因とする民事に関する紛争に係る民間紛争解決手続(民間事業者が、紛争の当事者が和解をすることができる民事上の紛争について、紛争の当事者双方からの依頼を受け、当該紛争の当事者との間の契約に基づき、和解の仲介を行う裁判外紛争解決手続(訴訟手続によらずに民事上の紛争の解決をしようとする紛争の当事者のため、公正な第三者が関与して、その解決を図る手続をいう。)をいう。)であって当該紛争の解決の業務を公正かつ適確に行うことができると認められる団体として法務大臣が指定するものが行うものについての代理
8. 前号に掲げる事務についての相談

5.境界標を知っていますか?

土地の境界標とは、一筆の土地の境の屈曲点に設置された標識の事で、その土地の所有者が排他的に使用できる範囲を客観的に定めたものです。

■境界標の種類

コンクリート杭
一般的に永続性のある境界標として使用されています。サイズは、設置場所等に状況に応じて使い分けされます。
御影石
花崗岩で出来た、いわゆる「石杭」と言われるものです。境界標としては最も優れた永続性を有する素材です。ただし、加工・設置等に手間がかかり若干高価になります。
プラスチック杭
加工が容易なため、色々な種類のものがあります。軽くて永続性に欠けるものではありますが、コンクリートや御影石を継いだものや、ステンレスで頭部を保護したものなどがあります。
金属標
真鍮・アルミ・ステンレス・鋳鉄など現地の状況にあわせた、色々な種類のものがあります。
木杭
色々なサイズがありますが、1~年位で腐食するので、耐久性にかけます。仮杭または、一時的な杭として使用されます。

■境界杭の保護について

地盤の弱いところに境界標を設置しても境界杭が移動する場合があります。コンクリート杭などの底部にコンクリートで根巻きする事で、一層堅固な設置が可能となります。